遠隔授業を受けるときのコツとケア
はじめに
2021年前期が始まりましたが、皆さんいかがお過ごしですか?
このページでは、遠隔授業を受ける時のコツや、疲れた時の
対処法を中心にご紹介しています。
1. 遠隔授業のメリット
では、ここでまず、学生の皆さんにとっての遠隔授業のメリットを取り上げたいと思います。
・On demand授業は、いつ受けるかを自分で調整できるなど自分のペースでできる
・周りの人の目を気にしないで授業に集中できる。
・通学時間が減り、時間を有効に使える。
・コロナの感染のリスクを減らすことができる。
最大のメリットは、周囲の目を気にしないで、「自分のペース」でできるということですかね。
また、遠方から通学している人は、通学の時間を減らすことができるのもメリットの一つと言えそうです。
2. 遠隔授業のデメリット
デメリットとしては、主に次のようなものがあります。
A. 遠隔だと通信の状況の影響を受けやすい・パソコンの問題が生じる。 Zoomの背景で自分の部屋の中が見られる。
B. 授業の課題が多い。課題の管理やスケジュールを立てるのが大変。
D. 一人でずっと勉強・学習をしているので、なかなかモチベーションが上がらない。人の目がないので、緊張感がなくついだらけてしまう。
では、対策の例を見ていきましょう。
上の項目をクリックするとその箇所にジャンプします。
興味のあるところ、困っているところから読んでください。
3. デメリットへの対策
A. 遠隔だと通信の状況の影響を受けやすい・パソコンの問題が生じる。Zoomの背景で自分の部屋の中が見られる。
これは本当に難しい問題ですね。遠隔授業を受ける際の宿命と言いますか・・・。皆さんもこれまで大変な環境の中で授業を受けて来られたと思います。
以下にできる対策を挙げてみました。
通信環境に関して
□ Wi-Fi、スマホを使うときは、通信環境の良い場所・無料で視聴できる場所を確保する。
Free Wi-Fiを使うときはセキュリティに注意をしてください。
□ パソコンとWi-Fi本体が離れすぎていると、届きにくいので本体の近くで作業をする。
□ 自分の部屋にWi-Fiの中継機を置いてみる。(受信が改善することも)
□ 雨の日や、電子レンジなどの電磁波の影響があると、通信が乱れるので影響を受けにくい場所を普段から探しておく。
□ インターネットの使用者が多いと回線がパンクするので、混む時間は避ける。
□ お昼の時間帯(12:00-14:00)は、休み時間で通信量が増え接続が悪くなるので、その時間帯の動画の視聴は避ける。また、夜のゴールデンタイム(20:00-24:00)も回線が混み合うので注意。
*どの回線を使用するかにより、混雑具合が異なります。自分で調べてみましょう。
ポケットWi-Fiの場合
□機体を窓際に置き、電波の受信状態を良くする。
□ Wi-Fi本体とネットをつなぐ部屋の間に厚い壁があると、電波が届きにくいので、
Wi-Fiの本体に近い場所に移動する。もしくは、Wi-Fi本体の周囲の障害物を減らす。
□ 自分の回線の種類を知り、設定を変える。
自分のWi-Fiが2.4GHz(ギガヘルツ)か、5GHzの設定になっているかを調べる。
メモ:
5GHzは通信速度が速いが、障害物が多いと遅くなる。
2.4GHzは通信速度は落ちるけれども、障害物に強い。
自分で設定を変更できるので、5GHzの場合は、2.4GHzに変更してみる。
ソフトとパソコン本体に関して
□ Zoomや使用しているOSを新しいバージョンにアップデートする。
□ パソコン上で複数のプログラムを同時に使用し過ぎない。
(パソコンの負荷を減らす)
□ パソコンの負担を減らすために、パソコンを使用しない時は、休止モードではなく「シャットダウン」する。
・きちんとシャットダウンすることでパソコンの「熱暴走」が減ります
・それでも改善しない時は再起動することもおすすめです。
□ 長時間使うときは、ACアダプタを使う・持ち運ぶ。
□ 充電された状態でACアダプタにつなげると、電池からではなくアダプタから電気を取るのでバッテリーの劣化を防げる。
□バッテリーの寿命は3-4年なので、使っている年数も確認しましょう。
スマートフォンに関して
□ スマホで動画を視聴している時は、アプリケーションの自動更新を切る。
□バックグラウンドアプリを止める。(スマホもマルチタスクをするとパフォーマンスが落ちます。)
□ 時間があるときに、不要なアプリを消したり、再起動しておくとスマホの動きが良くなる。(再起動すると自動的にメンテナンスを行う)
□ 充電中はスマホを使わないようにする。
充電と同時にバッテリーを使うとバッテリーの劣化が早まり、寿命が短くなる。
充電をするなら充電のみと決めた方がベター。
Zoomの背景に関して
□ Zoomの「バーチャル背景機能」を使うことで、自分の部屋の映り込みを防ぐことができます。
□ Zoomには、「バーチャル背景」という機能がありますが、CPUが十分ではない場合、使用できない。その場合、「グリーンスクリーン」を使うと背景が隠せる。
【手順】設定>バーチャル背景>「グリーンスクリーンがあります」を選択で、使用可能です。
B. 授業の課題が多い。課題の管理やスケジュールを立てるのが大変。
見なければいけない授業動画が多くてリズムやペースを掴むのが難しい人もいたかもしれません。特に学期末は、課題が本当に多くて大変だった人が多かったようです。
対策
□ 付箋(ふせん)やメモに課題を書き出す。TO DO (やること)リストを作る。
・課題を忘れてしまいがちな人は、授業の課題が出たら、その場で紙に書き出し、見える所に貼っておきましょう。
・課題が済んだら、消していくと課題の残りが把握しやすいです。
□ 優先順位を付ける。
・課題を把握した時点で、どの課題から始めるか検討する。
・計画を練り、今後の見通しを持つ時間を作ることも大事です。
□ 課題はその日のうちにやる。
・課題が出たら、ため込まずにその日にやるのも手です。
・ただし、無理をしてしまう危険性があるので注意も必要です。
課題が多い時
□ 手帳でスケジュールを確認し、予定を考えて組む。
課題が多い時は、長期的なスパンでやることも検討しましょう。
手帳を見て、今後・週間のスケジュールを確認し、課題に取り組める日に予定を書き込むのも有効です。
□ それでも多い時は、授業担当の先生や指導主任の先生に相談する。
一気に課題をやる人と、少しずつやる人など、いろいろなタイプの人がいると思いますので、無理をせず自分に合ったやり方を見つけましょう。
C. 遠隔・オンラインの授業だと質問しづらい。
初対面の人とグループディスカッションで話をするのが難しい。
□ My Konanの「Q and A」で質問する。
□ チャット機能を使って質問する。
・確かに対面のときとは違い、質問をしづらいときがありますが、他の学生も困っている可能性があるので、質問をするとクラス全体が助かる可能性もあります。
・また、先生も学生の皆さんに質問をしてもらうことで気づくこともあるので、質問してみる価値はあるかもしれません。
□ ディスカッションでは、ファシリテーターを立て、役割を決める。
・遠隔授業では、ディスカッションの形態で困る人が多いようです。授業にもよりますが、もしグループディスッカションをする場合、ファシリテーターを立て、話を振っていく役の人がいると、やりやすいかもしれません。
ファシリテーターを設けていない場合は、先生に状況を説明して、何か良い案がないか相談してみましょう。
D. 一人でずっと課題をしているので、なかなかモチベーションが上がらない。
遠隔授業の場合、課題が多く、一人で勉強することが多いと思います。
毎日、ただ、ひたすら課題をこなすと、孤独な作業になりがちです。
この場合、自分の体にかかる負担を減らし、自分が勉強しやすい環境を作ることも大事になるかもしれません。
次のことを試してみると良いかもしれません。
□情報を大きい画面に映す
□テレビなどに接続できる場合は、出来るだけ大きい画面に映し、少し離れた場所から見る。
オンライン授業のストレスは視聴画面が大きいほど軽減される調査結果があります。
□ 連続して1時間以上、パソコン画面を見て作業をしない。
時折、画面から目を離し、目の負担を減らす。
□ 一人で勉強をするときは、必ず休憩をこまめに入れる。
例)30分、勉強した後は、10分休憩。
□ 部屋の中に勉強スペースと、リラックススペースを分ける。
□ 勉強をする日と休みの日を作る。(ONとOFFを明確にする)
□ 授業のときは、手書きのメモを取る。
授業を受けるだけよりも手を動かして自分で整理した方が頭に残りやすい。
□ 音楽を聴きながらやる。
□ 途中でお茶を入れる。(「おいしいお茶の入れ方」も見てみてください。)
□ 勉強仲間を見つける。
□ 昔の友達や、大学の友達、親と話す。
E. 動画視聴・Zoomは、普段の授業の何倍も疲れる。目・肩・腰への負担が大きい。
皆さんもライブでの授業が終わった後に、疲れが一気に出ることはありませんか?
最近、日本と海外において「Zoom疲れ」(Zoom fatigue)と言われるように、遠隔での会議やミーティングが対面より疲れることが大きな問題になっています。
特にZoom等の遠隔でのミーティングの場合、普段会って話をするときと違い、脳は色々な場所を使い、非常に疲れることが知られています。
次のことを試してみるといいかもしれません。
□ 90分授業でも連続して1時間以上、パソコン画面を見て作業をしない。
□ 時折、画面から目を離したり、メモを取るなどして、目の負担を減らす。
□ 授業中は、授業に関する資料だけを置き、なるべくシンプルな画面にする。
□ 気が散るものを画面から消す。
(ミーティング中は自分の顔を自分の画面から消す。背景画面をシンプルなものにする)
□ ブルーライトをカットするメガネを使う。
□ 目の休息時間を作る。5分〜10分。
□ 同じ姿勢で長時間いない。
□ 遠隔のミーティングは疲れるので前後に予定を入れない。
完全に休む時間・日を設ける。
□ 一日の規則正しい生活リズムを作るように心がける。
(「睡眠のコツ 快適な睡眠のために」も見てみてください。)
□ リラクゼーション法を実践する。
□ 小まめに体を動かす。
□ 散歩をする。(歩くと血行が良くなる)
□ 夜はシャワーではなくお風呂に入り、リラックスする。
□ 特設サイトのストレス対処法の記事を読む。(「コロナ対処法」)
4. おわりに
いかがでしたか?自分で実践できるものがあれば、是非、取り入れてみてください。
また、自分のお勧めの遠隔授業の受講方法を探し出してくださいね。
5. 参考文献・参考WEB
・ズーム疲れを防ぐ5つのヒント Harvard Business Review 2020年5月28月
https://www.dhbr.net/articles/-/6764(2020年10月15日取得)
Liz Fosslien and Mollie West Duffy (2020, April 29). How to Combat Zoom Fatigue.
Harvard Business Review. https://hbr.org/2020/04/how-to-combat-zoom-fatigue
・「ズーム疲れ」はなぜ?大きな負担、脳にかかる。2020年5月23日
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO58928360R10C20A5000000/(2020年10月16日取得)
・Sofie Bates (2018, October 25). A decade of data reveals that heavy multitaskers have reduced memory, Stanford psychologist says. Stanford News.
https://news.stanford.edu/2018/10/25/decade-data-reveals-heavy-multitaskers-reduced-memory-psychologist-says/(2020年10月16日取得)